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福島県は働きやすい? 生活環境、経済・産業、雇用情勢から読み解く福島の環境

この記事を書いた人

コンサルタント

大西 理

医療系商社で基幹病院を担当し、医師や経営・管理部門、各メーカーとの関係構築に努める。東北に貢献したいと考え、地元の人材紹介業へキャリアチェンジ。日夜、転職希望者と企業の最高の出会いを追及している。趣味はボルダリングとダーツ。

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2011年に起きた東日本大震災と原発事故により、福島が深刻なダメージを受けたのは、まだ記憶に新しいところです。

あれから6年以上が経過した今、インフラの復旧・整備をはじめ、さまざまな分野で復興が進む福島は、企業誘致や就労支援にも積極的に取り組んでいます。

ここで気になるのが、福島の転職市場や生活環境は良くなっているのかどうか。

今回は、福島県内での就職・転職を検討している人向けに、福島を取り巻く環境から「働きやすさ」について分析します。

1.福島の生活環境

福島県の人口は約190万人(2017年1月現在)。東北地方最南部に位置し、県の面積は、北海道、岩手県に次ぐ、全国3位の広さを誇ります。

福島県内での就労を考えている人は、まず、福島の生活環境を知っておきましょう。

地域によって異なる福島の自然・気候

国立公園や自然公園も多く、豊かな自然に囲まれた福島。南北に走る奥羽山脈と阿武隈高地を境に、県内は浜通り・中通り・会津の3地方に分かれます。

浜通り・中通り・会津の3つの地方は、同じ福島県内にあっても、それぞれ気候が異なるので、県内へ移住する予定がある方は、居住地選びの参考にすると良いかもしれません。

画像引用元:福島県観光復興推進委員会「ふくしまの旅 -福島県観光情報サイト-」http://www.tif.ne.jp/jp/osusume/index.html

1年を通して過ごしやすい浜通り

太平洋側の浜通り地方は、夏は海から涼しい風が吹き、冬も温暖で降雪が少ないため、福島県内でも過ごしやすい地域です。

豪雪地域の会津地方

会津地方の夏は、中通り地方同様、山間部は涼しく、盆地は蒸し暑くなります。また、日本海側の気候になるため、冬は降雪が多く、気温もぐっと下がります。

浜通りと会津地方の特徴をもつ中通り

県の中央に位置する中通り地方は、冬は降雪があり、風も冷たく、寒さを感じるでしょう。夏は、山間部はそれほど暑くなりませんが、盆地は蒸し暑くなります。

観光名所が多数あり、オフも充実

猪苗代湖、鶴ヶ城、五色沼など、福島県内には人気の観光スポットが多数あります。

自然豊かな福島では、海水浴、登山、キャンプ、スキー・スノーボードなどのアウトドア、アクティビティを、一年を通じて楽しむことができます。また、温泉も多いので、ゆったりとした休日を過ごすことも可能です。

さらに、フルーツ王国として有名な福島では果物類が新鮮な上、喜多方ラーメン、なみえ焼きそば、ふくしま餃子などのご当地グルメも豊富。海の幸、山の幸の両方を味わえるほか、米どころの美味しいお米も食べられます。

このように休日の楽しみが多いのが、福島の魅力です。プライベートを充実させることで、仕事にも気持ちよく取り組めるでしょう。

福島の暮らしとマネー

福島は、平均年収は東京や神奈川などには及ばないものの、物価水準はやや低めで、家賃も安価。収入が多少下がっても、他の都道府県と生活水準はさほど変わらないといえるでしょう。

福島の平均年収は約410万円

平成28年の福島の平均年収は410.8万円で、都道府県別のランキングは全国32位。平均年収全国1位の東京都とは、約195万円の差があります。

また、平成24年から平成28年における福島の平均年収の推移を見てみると、年々少しずつではありますが、上昇傾向にあることがわかります。

参考:厚生労働省「平成28年賃金構造基本統計調査」http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020101.do?_toGL08020101_&tstatCode=000001011429&requestSender=dsearch

平均年収ランキング上位の都府県と比較すると、福島の平均年収は高くはありませんが、業種によっては、東京の平均年収を上回るものもあります。

出典:福島の転職.com「福島の平均年収は全国何位?高収入の地元企業をピックアップ!」http://福島の転職.com/money/166

「電気・ガス・熱供給・水道業」では、平均年収が703.2万円で、東京の平均年収606.0万円を大きく上回りまっています。

次に平均年収の高い「金融・保険業」は548.2万円で、東京には及ばないものの、平均年収ランキング2位の神奈川の544.3万円を凌ぐ数値です。

福島は東京や神奈川と比べて物価も安く、家賃の相場も安価なため、県内での暮らしに困ることはないといえます。しかし、ワンランク上の生活を目指したいという人は、平均年収の高い業種への転職を検討するとよいでしょう。

■小見出し:物価水準は全国平均並み
総務省の2016年小売物価統計調査(構造編)では、全国平均を100とすると、消費者物価地域差指数がもっとも高かったのは東京都(104.4)でした。

それに対し、福島(99.8)は全国平均をわずかに下回るものの、ほぼ同等といえるでしょう。10大費目別では、食料費が全国平均と同水準ですが、10費目中5費目が全国平均を下回り、東京や神奈川と比べ、物価水準が低くなっていることがわかります。

中でも注目すべきは住居費です。全国で住居費がもっとも高いのも東京(133.2)ですが、福島(92.5)は全国平均よりも低い水準となっています。福島の住居費については、次項の「家賃の相場」をご覧ください。

▼10大費目別消費者物価地域差指数 (全国平均=100) 平成28年(2016年)調査

参考:総務省小売物価統計調査(構造編)「2016年 10大費目別消費者物価地域差指数 (全国平均=100) - 全国,地方,都道府県,都道府県庁所在市及び政令指定都市」https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200571&tstat=000001067253&cycle=7&year=20160&month=0&result_back=1&second=1&second2=1

家賃は東京23区の半分以下

福島の中心部である福島市、郡山市、いわき市と東京23区の家賃相場を比較してみると、1LDK以上の間取りでは福島3市の平均家賃が、東京23区の半分以下であることがわかります。

さらに、間取りが広くなるほど、福島都市部と東京23区の家賃の差は顕著に見られます。東京23区のワンルームの賃料と同等の値段で、福島都市部の3LDK以上の部屋に住めるというのは、大きな魅力といえそうです。

参考:公益社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会「不動産に関する全国統計データ・賃料相場」※駅から徒歩10分以内の賃貸アパート・マンション・一戸建ての平均賃料(2018年1月10日現在) http://analytics.hatomarksite.com/stat/rent/

2.福島の交通の便・通勤時間

求人選びの際、勤務先までの交通の便や通勤時間なども気になるポイントです。
福島県内の交通網や、通勤にかかる時間がどのようになっているのか見てみましょう。

空路・陸路が整備され、東京から74分でアクセス可能

東北の南の玄関口である福島県。県内には東北自動車道、磐越自動車道、常磐自動車道の3つの高速道路、東北新幹線、福島空港、といった主要交通網が整備されています。

新幹線を利用すると、東京・新白河間は最短で74分で、首都圏からのアクセスも良好。福島空港は札幌・大阪の2都市を結び、国際チャーター便も就航しています。

画像引用元:福島県公式サイト「交通案内-福島県へのアクセス」より http://www.pref.fukushima.lg.jp/site/access/ken.html

福島の平均通勤時間は東京の半分以下

総務省統計局の「平成25年住宅・土地統計調査」によると、福島における平均通勤時間は、持家の人が約22分、持家以外の人が約20分で、全国平均と比べると5分~7分ほど短くなっています。

一方、東京の平均通勤時間は持家の人が約48分、持家以外の人が約40分と全国平均を大幅に上回ります。東京と福島を比較すると、福島の平均通勤時間は東京の半分以下であることがわかります。

参考:総務省統計局「平成25年住宅・土地統計調査」http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/NewList.do?tid=000001063455
※平均通勤時間は、家計を主に支える者の通勤時間(8区分)別の中位数

東京の中でも、特に23区は土地代も家賃も高く、郊外に住居を構える人も多いことから、通勤に時間がかかると推測されます。

それに対し福島は、都市部でも家賃相場は東京23区の半分以下。勤務先に近く条件の良い物件に住むことが十分可能であるため、通勤時間も短縮されるのではないでしょうか。

3.福島の経済・産業

福島で働きたいと思っている人は、県経済や産業構造なども把握し、求人選びの参考にすると良いでしょう。

3年連続プラス成長の福島の経済

東日本大震災が起こった平成23年、福島の県内総生産(GDP)は7兆円を下回りましたが、平成24年以降に回復。以後、平成26年までの3年連続で前年度増加率がプラスとなりました。これに伴い、1人当たりの県民所得も増加しています。

福島の経済が成長を続けているのは、日本全体の景気回復に加えて、震災後の復興需要が要因にあげられます。

特に建設業や製造業などといった第2次産業は、震災後の平成24年以降、対前年度増加率が高くなっており、同業界の求人数も多くなっています。

参考:福島県公式サイト
「平成27(2015)年度 福島県県民経済計算(早期推計)の概要」https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/11045b/17019.html
「第131回 福島県統計年鑑2017」http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/11045b/nenkan131.html#8

第2次産業が盛んな福島

福島は、全国と比べると、第1次産業及び第2次産業に従事している人の割合が多いという特徴があります。

▼産業別就業者数(単位:万人)

参考:
独立行政法人 労働政策研究・研修機構「産業別就業者数」http://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0204.html
福島県公式サイト「第131回 福島県統計年鑑2017」http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/11045b/nenkan131.html#8
※いずれも平成22年のデータより算出、分類不能産業を除く

第2次産業には、鉱業、製造業、建設業などが含まれます。産業別県内総生産を見てみると、震災の翌年、平成24年から平成26年にかけて、第2次産業の金額は右肩上がりに増えていることがわかります。

前項でも述べましたが、第2次産業の平成24年以降の対前年度増加率が高いのは、震災後の復興需要が大きな要因であるといえます。

▼産業別県内総生産(単位:百万円)

参考:福島県公式サイト「第131回 福島県統計年鑑2017」http://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/11045b/nenkan131.html#8

福島は第2次産業が盛んであることがうかがえますが、割合的には第3次産業の就業者数がもっとも多く、平成29年11月の時点において、サービス業の求人件数は8,000件を超えています。

4.福島の雇用情勢

それでは、現在の福島の転職市場や雇用情勢はどのようになっているのでしょうか。

有効求人倍率は1.5倍台で推移

福島県の有効求人倍率は平成24年に1.0倍台を回復し、現在まで順調に右肩上がりに推移しています。

平成29年6月の有効求人倍率は1.5倍台になり、以後の月平均も同様またはやや高い水準をキープしています。

こうした高水準の有効求人倍率は今後も続くと予想され、福島県内での転職には良いタイミングであるといえるでしょう。

▼平成29年の月別有効求人倍率

参考:厚生労働省岩手労働局「労働市場年報統計データ」http://fukushima-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/jirei_toukei/koyou_toukei.html

現在の福島の転職市場

福島の有効求人倍率を職業別に見てみると、ほとんどの職種で有効求人数が有効求職者数を上回っていますが、職業によりバラつきがあることがうかがえます。

平成29年11月の福島の求人・求職バランスにおいて、事務的職業の有効求人倍率は0.45倍、配送・清掃・倉庫等の職業は0.66倍となっており、就職や転職に人気の職業であることがわかります。こういった職業へ転職を希望している人は、ねばり強く活動する必要があるでしょう。

一方、有効求人倍率が6.54倍とダントツに高いのは、自衛官、警察官、消防員といった、「保安」の職業です。1,500件近い求人があるのに対し、求職者数はわずか230人ほど。人手不足の状況であるため、転職先としてはねらい目であるといえるでしょう。

また、介護関係、建設等、サービス、専門的・技術的職業なども有効求人倍率が2倍以上であり、必要とされる求人数に対して、求職者が半数にも満たない状況です。このような職業も、他の職業と比べて転職しやすいといえます。

参考:厚生労働省岩手労働局「最近の雇用失業情勢について(平成29年11月)」http://fukushima-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/jirei_toukei/koyou_toukei/koyou_situgyou.html

5.まとめ
物価水準が低めで、家賃相場も安い福島は、通勤にかかるストレスも少なく、生活環境に恵まれているといえます。また、観光資源が豊富な上、食の楽しみもあり、オフも充実するのではないでしょうか。

経済や雇用情勢から見ても、福島での転職をするなら今が絶好のタイミング。福島県内で、自分にぴったりの転職先を見つけたい人は、転職エージェントを利用しましょう。

転職エージェントでは、より条件や待遇の良い求人・非公開で募集を行っている優良企業の求人紹介のほか、応募に必要な書類の添削指導・面接対策など、転職活動者のためのさまざまなサポートを行っています。

したがって、転職エージェントの利用は、転職を成功させる近道になるといえるでしょう。

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